教育関係の講師として活動していると、時折ご相談のメールが届くことがあります。
多くはお教室の生徒さんのお母様からのご相談ですが、私は主に乳幼児向けのレッスンをしていますので、レッスンに関しての事だったり、子供の睡眠、離乳食、絵本の読み聞かせ、はたまた家庭内のことだったり…ご相談の内容は多岐に渡ります。
私も微力ながら子育ての先輩として時間の許す限りお返事させていただいておりますが、そんな中で、先日こんなご相談がありました。
『うちの子はすぐお友達に手を出すし、いたずらするし、全然言うことを聞かなくて素直じゃないんです。どうしたらもっと素直な子に育ってくれるのでしょうか…。』
幼稚園児のお子様がいらっしゃるお母様からのご相談です。
お友達に手を出してしまったり、いたずらしてしまうのは、未就学児ではよくあるご相談です。
その理由は状況にもよりますが、誰かに構って欲しいとか、言葉でうまく伝えられないなど、本当に様々な理由があるかと思います。
今回気になったのは「素直」というフレーズ。
この言葉の持つ意味と、その行動について考えてみました。
「素直」ってどういうことなんだろう?
そもそも「素直」という言葉を調べてみると、
・ありのままで、飾り気がない
・物の形や内容にくせがない
・性格や態度にひねくれたところがなく、あえて人に逆らったりしない
などと書いてあります。
親である私たちは「きちんと言うことを聞く」とか「わがままを言わない純粋な子」とか、そんな意味で捉えてしまいがちですが、この言葉の意味を解釈していくと、自分の気持ちを正直に伝えられる、まっすぐな心をもった子どもが「素直」であるとも考えられます。
では、そんな「素直」な子どもに育っていくためには、どうしたら良いのでしょうか?
子どもが「素直」なのは、親が◯◯だから!
・親自身が素直であること
・たくさん話を聞いてあげる
・子どもの意見を尊重する
・抱きしめて安心感を与えてあげる
・きちんと褒めてきちんと叱る etc.
私も娘に対してきちんと行動出来ているか?と考えると、なかなかうまくいかないこともありますが、まずは親が「素直」でいることが何より大切なのではないかと思います。
リトミックのレッスンでも、「こうすると良いですよ」などとアドバイスさせていただくことがありますが、やはり素直なお母さんたちは行動に移すのが早い傾向にあります。その分、お子様もグングン成長していきますし、何よりその親子を見ていると、とても良いコミュニケーションが取れているようにも感じます。
これは大人の社会でも同じで、例えば、仕事で何かトラブルがあったとき、素直な人はすぐにそれを認めて対応しますが、そうでない人は言い訳をしたり、放ったままにします。
仕事ができる人というのは、ミスをしないのではなく、そうなった時に素直に認めて素早く対応できるので、印象も良く、信頼へと繋がっていくのです。
子どもは親の背中を見て育ちます。
大人たちの日々の言動や行動も、子どもたちはしっかり見ているのです。
子どもが「素直」でいられる為には、まず親がお手本となって見せてあげられる環境づくりが大切ですね。